徒然なるままに、ひぐらしスクリーンにむかひて

映画とミュージカルを愛する一人の人間によるのんびり日記。気が向いたら鑑賞記録や音楽の話も。

メリー・ポピンズが帰ってきた、ついでに私もブログに帰ってきた

最近はふせったーにネタバレ感想を書き込んで満足していたので、このブログをほぼほぼ放置していたのですが、熱がこもりすぎて3500字を超えたので、今回はブログで公開しようと思い、久しぶりに書いてみました。

メリー・ポピンズリターンズ、観てきました。過去記事をご覧になると分かる通り、私はメリー・ポピンズが大好きです。公開日には残念ながら映画館に行くことができなかったので、日曜日になって観に行ったのですが、始まる前は期待半分、不安半分でドキドキしていたのが、終わる頃にはハンカチが手放せないくらいでした。以下、ふせったーに書くつもりだった感想です。

 

 

 

例のごとく、ネタバレしているのでお気をつけください。

 

 

 

 

前作のファンです。今回の続編は絶賛するしかないのでまず曲で気になったことを。

Lovely London Sky(一番最初の曲)の間奏にThe Life I Lead(前作冒頭父親の歌)フレーズが流れるのは何故だ。と思ったらさっきは気づいてなかったけどReprise(あっ、メリーが去ったな、ってジェーンとマイケルが気づく場面)で使われてるフレーズが変わってる!前作で使われてたのは知ってるし階段の手すりをスルスル上る場面とかで使われてた気がするけど思い出せない!

ちょいちょいオマージュなのか、前作のフレーズが使われているんですけど、ちゃんと話とリンクしてるんですよね。例えば、Mary Poppins Arrivesの途中でA Spoonful of Sugarが流れる。Magic PapersにFidelity Fiduciary Bankが一瞬混ざる。End Title suiteの終わりかけでもSupercalifragilisticexpialidociousが流れる。この中でも特にラスト風船でみんな飛んだNowhere to Go But Upのメリーが去る時のLet's Go Fly a KiteからのA Spoonful of Sugarがもう、もうね、いまサントラ聴いて書きながらまた泣いてる……つら……前も今も気づかれずに去っていくのすごいつらい……。

 

とかいろいろ書いてたら、wikipediaの方に前作で使われてた曲の引用、網羅されてましたね。泣ける。でも結構使われてるからみんな見てみて。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%BA_%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%BA_(%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF)

 

Overtureがしっかりあったことに驚きと同時にあの絵と音楽だけで泣けたね。最初にリン=マヌエル・ミランダが歌ったので「あれ、今回ないのかな?」と思ったらドーーーーン。涙ドバーーーー。

 


マイケルとジェーンがそれぞれ大人になったわけだけど、二人ともご両親に似たなあ、と思った。特に如実なのがマイケルで、髭から何から、お父さんにそっくりなんだけど(ラストの風船持ったあたりの笑顔がそっくりすぎて私はベン・ウィショーの笑顔で涙腺崩壊しました)、子供を見守る雰囲気はお母さんにも似てきてるんだよね。ジェーンは活動家になってる辺りお母さんに瓜二つになりましたね。猪突猛進なのもまた。

メリー・ポピンズ、普段はツンとしてるところとか、みんなにせがまれて「仕方ないわね」と言いながら超ノリノリなところとか、ジュリー・アンドリュースにそっくりな瞬間もありながら、どちらかというとクレイジーな原作寄りだなあ、歌う時の舌巻いたり唸ったりとか、と思っていたら、エミリー・ブラント自身ジュリーより原作を参考にしたみたいですね。

ジャックはバート枠かと思いきや、最初にちゃんと「バートは?」とメリー・ポピンズが聞いているあたりちょっと違うところもあるんだろうな。しかしリン=マヌエル・ミランダの使い所わかってらっしゃる。A Cover is Not the Bookのソロパート(ほぼラップ)は一聞の価値あり。古いところと新しいところを巧みに混ぜてあるところも今作の魅力だと言えよう。しかしTrip a Little Light Fantasticでも思ったけど、彼、もしかしてめちゃくちゃかっこいい……?(いまさら)

メリル・ストリープに関しては不安材料の一つだったんだけど、メリーの従姉妹ということで急に納得した。そして歌を聴いてもっと納得した。アルバートおじさんに負けないくらいのトンデモキャラならアリね。

コリン・ファースに関しては言うことなしの悪役でした。明確な悪役がいなかった前作(前作の頭取は自分の信念に従って、悪いという意識なしに「お金を預けろ」と言ってた、し、実際に今回役にたった!)との明確な違いはここでしたね。ここは私も「おや?」と思った。そしてラストにかけて、彼も風船を手にとったけれど、とべなかった。ここ、どうやら賛否両論らしく、「彼が救われていない」との指摘もあるみたいですが、私はそうは思わなかったです。「自分で自分の風船を選ぶ」ことは出来てるんですよね。風船は浮き上がってくれなかっただけで、明確に意志を持つものを選べてはいる。ただ、その先は「ちゃんと改心してからじゃなきゃダメですよ」と。連れて行かれる最後まで駄々こねてたし、改心しきった場面はなかったからなあ。

音楽、あのヘアスプレーとキャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(舞台版)のMarc Shaimanなので期待しかしてなかったんですけど、それにしても曲は古くも新しく、というすごい作りでしたね。続編としても完璧だし、単独ミュージカル映画としてもとても楽しいものでした。
監督はアニー、シカゴ、そしてNINEのロブ・マーシャルでしたが、イントゥ・ザ・ウッズのことがあったので正直若干心配ではありました。が、杞憂だった。良かった。最高。ありがとう監督。さすが。

いい映画でした。また近い内にハンカチを忘れないようにして観に行きます。

 

 

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